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東急・田園都市線の、かな駅名の中国語表記を調べました!

令和六年立夏号

2024年5月5日公開

東急電鉄の田園都市線。東京の渋谷駅から世田谷区、川崎市、横浜市、町田市を通って、最後は大和市の中央林間駅まで行く、31.5キロの路線です。

渋谷駅から中央林間駅まで27駅ありますが、そのうち、駅名にひらがなまたはカタカナが使われているのは、10駅です。

ところで、駅や電車内のいろいろな表示は、日本語のほかに、英語、中国語、韓国語の表記が併記されていることが多いですよね〜。

漢字の駅名なら、中国や台湾から来られた観光客の方はなんとか読めると思いますが、ひらがなやカタカナだとチンプンカンプン。だから、漢字に変換して表記してあります。

そこで、田園都市線のひらがな・カタカナ表記の各駅は、どんな中国語表記になっているのか気になり、調べました。

渋谷駅で出発を待つ、中央林間行きの電車です。田園都市線は、ほとんどが渋谷駅から東京メトロ・半蔵門線に直通運転しています。写真の電車も、東京メトロの車両です。

さて、田園都市線のひらがな・カタカナが使われている駅はというと…。

の10駅です。なかなか個性的な駅名もあり、どんな中国語表記になっているのか、電車内のモニタで確認です。

まず、渋谷駅でモニタを撮りました!

こちらは中国語表記!「谷」は同じでも、「渋」は、ちょっと違う字ですね〜。

※「涩」は「渋」の中国での書き方です。

渋谷を出ると、漢字駅の都内の各駅に停車し、最初のひらがな・カタカナ駅は、東京都を出て川崎市にある溝の口駅です。

こちらも「溝」の字が違う字に!「の」が「之」なのは、予想がつきました。

※「沟」は「溝」の中国での書き方です。

溝の口に続いて、次は梶が谷です。

ご覧ください!なんと、中国語になったら、「が」が消えた!

「梶が谷」の「が」は、主語を表す助詞ではなく、文語的な用法で連帯修飾を表す助詞で、現代語風にすると「梶の谷」、つまり、梶という植物が生えている谷、ということになります。

中国語では、連帯修飾を表す助詞として「之」や「的」がありますので、もしかしたら「梶的谷」と書いてもいいのかもしれませんが、修飾関係が強かったり、地名のように、全体で一つの名詞のようになっている言葉は、助詞は省略されるみたいです(だったら、「溝の口」も「沟口」で良かったような…)。

と、自分でもよくわかっていない中国語文法の解説は置いておいて、電車はついに「たまプラーザ」駅に。

2018年、山手線の新駅の名前が「高輪ゲートウェイ」に決定(駅の開業は2020年)したとき、そのエキセントリックさに、賛否両論が沸き起こりました(否の方が圧倒的に多かった印象)。

そのとき、「たまプラーザ駅」も、日本語+外来語のユニークな名前として、SNSでトレンドに上がっていました。

たまプラーザ駅ができたのは、なんと、今から60年近く前の1966年。最初は「元石川駅」という仮称でしたが、当時の東京急行電鉄(今の東急電鉄)社長の五島昇という人が、スペイン語で「広場」を意味する「プラーザ」と、東急電鉄が中心となって沿線の開発を進めた多摩田園都市構想というのがあり、そこから「たま」を組み合わせて名付けたそうです(ただ、スペイン語では「プラーザ」と伸ばして発音しないのに、なんで伸ばし棒を入れたのかは、不明だそうです)。

そんなわけで、中国語では当然「多摩広場」です!

※「广场」は「広場」の中国での書き方です。

全部ひらがなバージョンだと、可愛らしい感じです。

たまプラーザに続くのは、あざみ野駅です。

なんか、イメージ違います。あざみはキク科の植物で、たしかに日本語でも漢字では「薊」と書くのですが、「魚」という字がなんとなく違和感。

あざみ野から1駅おいて、市が尾、藤が丘と続きます。こちらは「が」が省略されるのは、「梶が谷」で学習済みです。

電車は、JR横浜線の乗り換え駅・長津田を越え、4駅連続でひらがな・カタカナ駅に停まっていきます。まずは、つくしの駅。

これは、漢字に明るい方なら、想像できたでしょう。「つくし」は漢字で「土筆」。土から生えている筆のような形だからです。

※「笔」は「筆」の中国での書き方です。

次に、すずかけ台です。

すずかけはプラタナスとも呼ばれるスズカケノキに由来しています。スズカケノキは、鈴の形の果実をぶら下げているので、この名前がつきましたので、漢字表記も「鈴懸」。

※「铃悬」は「鈴懸」の中国での書き方です。

さあ、いよいよ来ました!今回最も楽しみな、「南町田グランベリーパーク」です!

南町田グランベリーパーク駅は、2019年までは「南町田駅」という名称でした。

しかし、駅周辺を町田市と東急電鉄が再開発し、「グランベリーパーク」と名付け、それに伴って駅名も改称されました。

グランベリーパークは造語で、なんと、空から見ると巨大なイチゴのような形をしており、そこから「壮大な」を意味する「グランド(Grand)」と、「果実」を意味する「ベリー(Berry)」を組み合わせたそうです。

ということは、中国語にすると「南町田壮大果実」駅?!

まずは英語表記。ちょっと長いけど、カッコいい。

全部ひらがなだと、やはり可愛い。

さあ、お待ちかねの中国語です!んっ?えっ!?ガーン(*´Д`*) なぜか英語表記…。

気を取り直して、終点の中央林間の一つ手前のつきみ野駅です。

こちらは、皆さんの想像通り、「月見野」です。表示が変わる瞬間を撮って、昇る月を表現しました。

つきみ野駅で下車しました。

駅員さんがいない時間帯でしたので、代わりに東急電鉄のキャラクターである、のるるんが番をしていました。

晴れているから月も見えるかな、と思いましたが、見えませんでした。なぜなら、真っ昼間だったからです(^o^)