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千葉県内で見つけた、「新」が取れたもの3選!【前編】

令和七年穀雨号

2025年4月20日公開

「新○○」という接頭語。元々のベースとなるものがリニューアルされたり、バージョンアップされたりすると、名称の頭に「新」が付くのが普通です。

しかし、中には新しくなったことで、名称の頭の「新」が取れるケースもありますよね。そんなケースを、千葉県内で探してみました。

①新日本製鐵⇨日本製鉄

日本国内では最大、世界でもトップクラスの鉄鋼メーカー、日本製鉄。私の世代(50代)だと、長らく「新日鉄」という略称で認識している方が多いと思います。

日本製鉄の源流は、日本史の教科書でもおなじみの、官営八幡製鐵所です。この八幡製鐵所を中心に、鉄鋼メーカー数社が合併し、1934年(昭和9年)に日本製鐵が発足しました。

戦争が終わると、GHQによって日本製鐵は4社に分割されますが、そのうちの2社、八幡製鐵と富士製鐵が1970年(昭和45年)に合併し、新日本製鐵(新日鉄)が発足しました。

新日鉄は2012年に住友金属工業を吸収合併し、新日鐵住金という社名に変更、さらに2019年に日本製鉄と社名を変更して現在に至ります。

千葉県内の日本製鉄の事業所と言えば、君津市にある君津製鉄所(現在は東日本製鉄所君津地区)です。1973年には、君津製鉄所を拠点とする社会人野球チームの新日鉄君津が結成されました。

新日鉄君津は阪神タイガースで最多勝のタイトルを獲得した下柳剛投手や、福岡ダイエーホークスで三冠王になった松中信彦選手も在籍していた名門チームでしたが、鉄鋼不況のあおりを受け、広域複合企業で構成する市民球団「かずさマジック」に改組されました。

かずさマジックの拠点は、君津製鉄所の近くにある日本製鉄君津球場です。電車に乗って、行ってきました。

JR内房線・君津駅からバスに乗って大和田寮前で降りました。バス停の看板には、いかにも上からシールを貼ったような「日本製鉄用」と書いてありました。以前は「新日鉄用」と書いてあったんでしょうね。

バス停からすぐのところに、日本製鉄君津球場がありました。

歩道には鉄製のトンネルがありましたが、天井は網なので、雨が降っても濡れてしまって、あんまり意味がないかも。

球場の正面入り口です。

球場脇の階段から観客席に行けました。入場料は無しです。

プロ野球の球場に比べるとかなり簡素な球場ですが、デッキから観客席に出る瞬間のワクワク感は全く同じです。

私が行った日は、三菱重工Eastチームとのオープン戦が行われていました。

なかなか立派な観客席。平日午前中なのに、意外とお客さんがいらっしゃいました。手拍子で熱心に応援されている方もいらっしゃいました。

球場の周辺も散策。立派なクラブハウスもありました。壁に描かれているのは、可愛らしい球団キャラクターのマジッキーとみら☆くるちゃんです。西遊記の孫悟空からイメージしたキャラクターだそうです。

年季が入っているものの、照明設備もありました。

かずさマジックのポスターが貼ってありました。

照明塔の傍に、ひっそりと石碑がありました。

こちらは「新日鐵君津球場」のまま。昭和56年10月竣工と書いてありました。

球場周辺には、他にもスポーツ施設がありました。戦闘機のような外観の、君津体育館です。

体育館の前の石碑です。こちらも「新日本製鐵」の文字が確認できます。

体育館の奥には、君津グランドがありました。

こちらの石碑も「新日鐵」のままでした。

②新三共胃腸薬⇨第一三共胃腸薬

風邪薬のルルなどでおなじみの製薬会社「三共」は1899年(明治32年)に創業した歴史の古い会社です。

越中高岡(今の富山県高岡市)出身の世界的な科学者、高峰譲吉博士がアメリカで発見した消化酵素「タカヂアスターゼ」を配合した胃腸薬を日本で販売するため、高峰博士を社長に迎えて3名の共同出資によって設立された会社なんです。だから「三共」という社名なんですね。

1957年には、タカヂアスターゼに生薬などを配合した「三共胃腸薬」を発売、さらに強力な消化酵素タカヂアスターゼNを配合した「新三共胃腸薬」を1967年に発売しました。

新三共胃腸薬はテレビCMなどで盛んに宣伝されていましたので、私の世代(50代)ではおなじみの薬だと思います。

第一三共ヘルスケアのサイトより https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/company/data/products_history/ds_ichoyaku/

三共はその後、2005年に第一製薬と経営統合し、第一三共という社名になり、それに伴って、2010年に「新三共胃腸薬」は「第一三共胃腸薬」と商品名を改称し、現在に至ります。

君津球場を見学した後、電車で千葉駅に行きました。千葉駅前にある、ヨドバシカメラ・マルチメディア千葉に行きました。

ヨドバシカメラはなんと、店内の写真撮影とSNSの掲載を公式に許可している数少ない小売店の一つです。

ヨドバシカメラが店内の写真撮影とSNS掲載を公式に許可したのは2015年。私が知る限り、そのような方針を打ち出したのは、国内ではヨドバシカメラが初めてだと思います(その後、ダイソーやビックカメラなども追随)。

そんな方針に甘えて、店内にある、ヨドバシドラッグを撮りました。最近のヨドバシカメラは家電製品だけでなく、いろんなものを売ってるんですね。

胃腸薬売り場に行きました。

第一三共胃腸薬がたくさん並べられていました。ただ、向きが縦向き。

おかげさまで、今のところ私は胃腸薬のお世話にはなっていませんので、買わずに撮影のみです。さすがに買いもしないのに商品を手に取るわけにもいかないので、写真を90度転回させて掲載です。

と、「新」が取れた2つをご紹介しましたが、いずれも千葉県は直接的には関係なかったですね。

この3月から4月にかけて、千葉県で「新」が取れたのは、なんといってもアレでしょう。千葉県の鉄道事情に詳しい方ならご存知だと思います。今回のブログはそのフリみたいなもの。次回のブログでご紹介です。