令和七年立冬号
2025年11月7日公開
私が現在住んでいる千葉市美浜区は、千葉市を構成する6つの行政区の一つで、約21平方キロメートルの面積に、約15万人が居住しています。
東京圏のベッドタウンとしての機能の他に、大企業の本社や事業所、大学などの文教施設、大型商業施設、幕張メッセやZOZOマリンスタジアムなどのイベント施設など、さまざまな顔を持つ地域です。
そんなさまざまな施設のある美浜区内には、全国どの町にも必ずあるものが、一つもありません。なんだと思いますか?
正解は「神社」です。
どうして神社が無いかと言うと、美浜区は全域が戦後の埋立地だからなのです。
美浜区のある地域は、昭和30年代までは海(東京湾)で、遠浅の海岸線が広がっていたそうです。東京から近いということもあって、夏には海水浴や潮干狩りのお客さんで大賑わいだったそうです。
しかし、高度経済成長期に入ると、人口が急増する東京のベッドタウンとするべく、昭和42年(1967年)に海岸を埋め立てて住宅地を造成するという、千葉海浜ニュータウン構想が策定され、昭和44年から埋め立て工事が始まりました。
稲毛海浜公園内と、JR京葉線の稲毛海岸駅前、JR総武線の稲毛駅前には、海浜ニュータウン造成記念として、「天」「地」「人」をテーマにしたモニュメントが昭和59年に設置されていますので、それぞれ行って写真を撮りました。
まず「天」から。稲毛海浜公園内の稲毛記念館前に、天女の像がありました。


空を見つめ手を挙げる、立派な天女像です。


千葉県鴨川市出身の彫刻家、長谷川昂の作品です。

次に「地」。稲毛駅の東口と西口に、それぞれありました。まず西口(海岸側)から。ロータリー内に立つ、朝起きた〜、という感じの、女性像です。

反りがすごい!イナバウアーならぬ「稲毛バウアー」といった感じでしょうか?

「地」の石碑。鳥の糞が付いているのは、ご愛嬌といったところでしょうか。

富山県出身の彫刻家、堀豊之の作品です。

そして、東口ロータリー内にも、「地」の彫刻がありました。

こちらは手を挙げる男性像。西口の女性像に向かって手を挙げているのかも。でも、駅舎で遮られて見えないし、見えたとしても、相手はあの反り具合だから、こっちを見ることは出来なさそうです。

像の近くに行ってみました。

像の近くに、立派な石碑。何が書いてあるのかな、とよく見ると、「快速電車稲毛駅停車記念考」と書いてありました。昨年の京葉線・通勤快速廃止の時も、千葉県の政財界も苦言を呈するなど、ちょっとした騒動となりましたが、郊外の住民にとって、快速電車が停まるかどうかは切実な問題なんです。

こちらは、千葉県君津市出身の彫刻家、安西順一の作品です。

最後は「人」。稲毛海岸駅前の南口広場に立つ親子像です。


真後ろからもパチリ!

ちょっと見にくいですが、こちらも稲毛海浜公園内の天女像と同じ、長谷川昂の作品です。
