皆様に癒しと和みをお届けするブログ

横浜・鶴見にある曹洞宗大本山の總持寺で写経会に参加しました!

令和六年立春号

2024年2月4日公開

本日より新ブログ『田村トレイ外伝24』を開始いたします。

このブログでは、写真をふんだんに使って、私なりに考えた、楽しく和める記事を書いていきたいと思っています。末長くご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

私は前々から和の趣味をひとつ持ちたいな、との願望があり、習字(書道)を始めたいと思いつつ、なかなか始められず、ついに50歳になってしまいました。

現在はなんとかお金の工面もついて、ついに近日中に書道の通信講座を受講する予定です。

それに先立ち、先日、横浜市にある總持寺というお寺の写経会に参加してきました。

ネットで検索してみると、写経会をしている首都圏のお寺は結構あるのですが、その中でどうして横浜の總持寺を選んだのか。それは、新潟県にある、私の実家(田村家)の菩提寺が曹洞宗のお寺で、そのお寺の和尚さんに總持寺で修行した、というお話を以前お伺いしていたのです。

曹洞宗の本山と言えば、福井県の永平寺が有名ですが、実は曹洞宗には本山が2つあって、もうひとつが總持寺なんです。JR京浜東北線の鶴見駅から歩いて10分くらいのところにあって交通の便もよく、現在私が住んでいる千葉市からも行きやすいので、このお寺での写経会に参加しようと思ったのです。

私自身は、曹洞宗の信徒でも何でもないのですが、ご先祖様からのご縁もあると思い、参加しました。

總持寺での写経会は、毎月25日に開催されています(公式サイトにて要確認)。電話で事前に申し込んだ上で、当日にお寺で受付をします。お昼の精進料理付きで、参加費が一人3500円、持ち物は一応、小筆・文鎮(ぶんちん)・硯(すずり)、と公式サイトには書かれていますが…。

総受付所がある香積台という建物です。ここから入って、廊下を通って隣の三松閣という建物に行くと、雲水さん(=修行僧)が受付されていました。そこで名前を伝えて参加料を納めました。

写経会は、こちらの三松閣で行われました。

公式サイトには、小筆・文鎮・硯を持参と書いてありましたが、小筆と小皿の硯は既に用意されていました。墨汁も雲水さんに注いでいただけました。文鎮はなくても特に問題なしです。つまり、手ぶらで行っても何ら困ることはありません(ただし、用意された小筆はちょっと書きにくいかも)。

席には、写経用紙とお手本と、題目と名前を記入する紙と、題目一覧と、写経の仕方というレクチャー用紙が置いてありました。

はじめに数分間姿勢を正し呼吸を整えてから、写経を始めます。一字一字魂を込めて書きました。もし、誤字・脱字をしたらどうするのか、それはちゃんとレクチャー用紙に書かれてあって、間違った字の横や、脱字した箇所にヽを書いて、誤字はその上の余白に正しい字を、脱字は、列の一番下の余白に書く、というルールでした。

また、初心者の人は、お手本に写経用紙を重ねて、なぞってもOKです。私は、全くの初心者ですが、重ねず書き写すタイプで挑戦しました!

たぶん、誤字・脱字はなかったと思います。当然、提出時に和尚さんの誤字チェックとかはないので、自分で気づかない誤字・脱字は、そのままで納経です。

写経を終えると、お部屋の前ある焼香台のところに持っていって、お焼香をしたのち、写経と題目&名前を書いた小さい紙を納めます。前の人のを見ていたら、皆さんお焼香の煙に写経をくぐらせていましたので、私も見よう見まねでやってみました。

それが終わると、再度着席して、和尚さんと一緒に全員で般若心経をお唱えします。もちろん声を出さず黙って聞いていてもいいのですが、一緒に声を出すと、なんか和尚さんになった気分になれるので、おススメです。読み方が分からなくても、スマホで検索すれば出てきますね。

そして、写経と一緒に提出した題目&名前を書いた小さい紙をもとに、和尚さんが全員の名前と題目を読み上げて、ご祈願してくださるのです。私は題目を、オールマイティ感のある「心願成就」にしました。

写経したものは納めますので、持って帰ることはできませんが、最後に、なんと、写経したことを証明する「納経之證」という紙をいただきました。1時間程度の写経なのに、大学の卒業証書のような立派なものをいただき、いい記念になりました。

申し込む時に「田村トレイ」と名乗ろうかな、と思ったのですが、その勇気が出ず、本名での記載です(*^_^*)

写経を終えると、お楽しみの精進料理です。地下の食堂に移動すると、長テーブルがいくつも置かれていて、既にお料理も並べられていました。

曹洞宗は禅宗で、禅宗の食事は、黙々と食べる、という印象がありますが、この会は、全く修行的な雰囲気はナシです。参加者の大半は、年配の女性ですので、おしゃべりが始まらないはずがありません。

しかし、全く自由という訳ではなく、少しのお作法ということは、雲水さんからレクチャーがありました。

まず、いただく前に、箸袋に書いてある五観の偈というもののご説明と、全員での唱和がありました。そして、箸袋から箸を出して、箸先を自分側に向けて、みそ汁のお椀の上に、アナログ時計の10時10分の方向に置くよう指示がありました。

それで、箸袋を両手で持って、目の前に持っていって、「いただきます」と唱えて、お食事開始です。

お味は全体的に薄味ですが、想像以上に美味しかったです。いかに、普段食べている食事の味付けが濃すぎるのか、ということを再認識しました。雑味がなく、食材の味が十分に活かされている、といった感じでした。お料理はすべて、雲水さんがお作りになるそうです。

あまりに美味しくて、完食しました。でも、キュウリを1枚残しました。

キュウリが嫌い、というわけではなく、実は一切れを最後残しておくように、との事前のレクチャーがあったのです。これは、最後にごはん茶碗にお茶を入れて、キュウリでご飯粒をスイープしてきれいにするためのものだったんです。禅宗では、最後にお茶で茶碗をきれいにする、ということは聞いたことがあったので、「これか!」と思いました。

お箸は、持ち帰りOKでした!箸袋に五観の偈が書いてありますね。

ところで、箸袋に書いてあった、五観の偈、ですが、メモをした訳でないので記憶違いもあるかもしれませんが、「料理を作った人や食材を作った農家の人、食器を作った人などへの感謝、食べ物に対する感謝をしながら食べること」「今まで生きてきた行いが、食事をするのに値するものかを考えて食べること」「怒りやむさぼりの気持ちで食べないこと」「食べ物はおなかを満たすものではなく、体にとっての良薬であると思って食べること」「自分の目標を達成するために、この食事を食べること」といった意味合いだったと思います。